顧客課題への向き合い方

KICONIA WORKS、そして個人的にはここ数週間怒涛の日々を送っています。

相変わらず興味深く未体験のプロジェクトに複数取り組んでいます。そして来月以降始まるワクワクの止まらないプロジェクトの提案や調整に追われています。

忙しさを忘れるほど楽しんでいます。

そして、プラスアルファで複数のプロダクト/ソリューションのリリースに向けてついに本格始動し始めました。

単純に売れるとかそういうものではなく、会社のビジョンである「価値と信頼の最大化」と具現化したプロダクト、そして何より社員がワクワクするものを創出できたらと思っています。

 

 

さて、先日ある方から「書上さんはAIとか技術があまり詳しくない人にとって非常に話しやすく、それがKICONIAさんの強みだ」と言っていただきました。

本当に嬉しい限りです!

でもその言葉で自分の中でモヤモヤしていたものが解決したようにも思えました。

このモヤモヤをどう表現したらいいか分かりませんが、考えたことをツラツラ書いていきます。

 

 

まず、コンサルタントとエンジニア(研究者)の違いです。

ここでいうコンサルタントは顧客の課題解決のスペシャリストという意味で、エンジニアは技術力に優れていて数学などのバックグラウンドもある方という意味で捉えていただければと思います。

 

勿論例外はあると思いますが、自分が思うに、

コンサルタントは顧客課題を解決するために尽力するイメージです。
顧客課題には不確定要素が多く、それをある程度仮説を持って進めて行くことができるのが優れたコンサルタントなのではないかと思います。
なので、コンサル会社の採用面接ではフェルミ推定を使ったものもあるんだと思います。
答えがない中でその答えを導き出すフレームワークを思考し、徹底的にリサーチし、成功への道筋を見つけ出すことができる人が優秀なコンサルタントなんだと思います。
 
一方で、エンジニア(研究者)は事実(データ)のみで語ろうとする人が多いので、事実(答え)がないのであれば動けない人が多いように思えます。
技術力があればあるほど、技術でどうにかできる・したいという気持ちが強いのか、課題を技術に合わせる傾向がある気がします。
コンサルタントは情報が少ない中でも課題を解決したいという目的から入るので、ビジネスプロセスや技術を複合的に使い解決していく点でエンジニアと明らかに思考プロセスが違うのです。
 
ここで、私が思うのは、エンジニアは出来ない理由を探す人が多い印象です。
逆にコンサルタント的な思考の持ち主は、できる方法を探し続ける印象です。
一見真逆にも思えるのですが、実は向いている方向は一緒で、ただ『深さ』が違うのだと思います。
 
前者は課題に対して出来ない理由を探すだけなのに対して、
後者はできる方法を探しながらも出来ない理由を見つけ、その出来ない理由を潰すアイディアを考えよう・集めようとします。
つまりできる方法を探している人はとっくに出来ない理由の洗い出しは終わっているのです。
なのでエンジニアが出来ない理由をダラダラと語っているとき、コンサル思考の人はとっくにそんなこと考えていて、その上でできる方法を考えているのです。
ビジネス的な思考の深さの話とも言えます。
 
 
また、コンサルタントは顧客視点であることが多いと思います。なので、顧客課題に対して顧客視点で自分ごととして取り組みます。自分ごとなので深く考えるし簡単には諦めないのです。
逆にエンジニアは自分(自社)視点であることが多いです。
分からないことがあるなら進められない、石橋を叩いて渡りたいと思う人が多い印象です。
これは自分(自社)が失敗してしまうリスク、守りの姿勢が強く、どうしても保守的な行動になってしまうのではないでしょうか。
 
ここで考えるべきは組織(会社)は誰のためにあるのか。
勿論従業員の為というのもあるし、従業員、その家族を最優先に考えた経営をしていきたいとい考えていますが、それと同じくらいお客様のためにあると思います。
ビジネスを進めていく上で、その大事なお客様の為に全力を尽くす、そして顧客視点で自分ごととして捉えて取り組む!これが重要だと思う。(従業員に対しても同様)
自分の目線だけで物事を語ったり、自社のことだけを考えて行動することは簡単です。
でもそんなことはしたくないというが私の考えです。
 

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さてさて話は戻り、「書上さんはAIとか技術があまり詳しくない人にとって非常に話しやすく、それがKICONIAさんの強みだ」と嬉しいお言葉をいただいたという話ですが、これは私が日頃、『顧客視点で徹底的に考え、顧客のために行動している』ということを褒めていただいたのだと思いました。
その同じ方が「他のAIの会社は話にくい」と言っていましたが、それは他のAIの会社は優秀なエンジニア(研究者)的な思考の会社が多く、『自社視点で考え、技術視点のみで判断し行動している』人が多いからではないかと強く感じました。
 
 
顧客課題は常に答えがなく不確定要素も多く無理難題ばかりです。特に我々の得意とするAIという分野に関しては尚更です。
逆に簡単な課題ばかりであれば、我々の存在価値はないのです。
そんな課題に対して、「技術的に無理ですね、リスクが高過ぎる」と断るのか、「どうやったら解決できるか考えます、一緒に乗り越えましょう」と言えるか。
ここに顧客視点であるかそうであるかの違いがあるように思えます。
KICONIA WORKSは後者でありたいし、そういったメンバーのみがいる組織にしたい。
AIの専門家に相談したのに、その専門家は出来ない理由をダラダラ並べて理想論だけ語って帰っていく。こんな専門家に良い印象を持つでしょうか? 
上記の考え方だけが正しいとも限りませんが、個人的には常に今後も意識していきたいと思います。 
 
 
今回のこのブログはまだまだ情報整理が出来ておらず、フワフワしているところもあるのですが、非常に重要なことだと思っています。
うちの会社のエンジニアはエンジニアでありながらコンサル思考ができる人が多いので、お客様からの評価も非常に高いです。
しかしながら、まだまだ甘いところはあるし、それを改善することに手を抜かず諦めずに取り組んで行きたいと思います。全ては私たちを信頼してくれているお客様の為に!